
1.当時のご状況
| 相談者 | 長男様(50代・上尾市在住・会社員) |
| 家族構成 | 父(80代・上尾市在住)、長男様、長女様(県外在住) |
| 信託・遺言の対象財産 | 【信託】実家不動産(上尾市)、金銭(500万円) 【遺言】その他の預貯金全額 |
2.抱えていた不安と問題点
上尾市内の実家で一人暮らしをしている80代のお父様について、同市内に住む長男様からのご相談でした。
お父様は「将来、自分が認知症になったら実家の管理や売却は長男に任せたい」「自分が亡くなった後、実家は長男に継がせ、残った預貯金は長女に相続させたい」という明確なご希望をお持ちでした。
しかし、ご自身でインターネット等で調べるうちに、以下の点で悩まれていました。
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認知症になると不動産が売れない:
遺言書を書いても、効力が発生するのは「死後」のみ。生前に認知症になってしまった場合、実家を売却して介護費用に充てることができなくなる。
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家族信託だけでは希望を網羅できない:
実家の管理には「家族信託」が良いと知ったが、すべての財産を信託すると手続きが煩雑になり、長女へ現金を残すという希望が叶えにくくなるのではという懸念。
3. かなでのご提案・解決策(家族信託+遺言の設計)
お父様のご希望を「生前の認知症対策(実家の管理・処分)」と「死後の財産承継(預貯金の分配)」に切り分け、「家族信託」と「遺言」の組み合わせプランをご提案しました。
<家族信託(生前の対策)>
● 委託者(財産を預ける人) :お父様
● 受託者(財産を管理する人):長男様
● 受益者(利益を得る人) :お父様
● 信託財産:実家不動産、管理費用(500万円)
<遺言書(死後の対策)>
● 内容:信託財産以外のすべての預貯金を、長女に相続させる。
具体的な手続きの流れ
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信託契約と遺言書の同時作成:
当窓口にて、実家をお父様から長男様に託す「家族信託契約書」と、預貯金を長女様に譲る「公正証書遺言」を同時に作成し、公証役場で手続きを行いました。
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不動産の信託登記:
実家の名義を「委託者:お父様/受託者:長男様」として信託登記を行い、正式に長男様が管理・売却できる権限を持たせました。
4. 解決した後の結果とご家族の変化
2つの制度を組み合わせたことで、お父様の願いが完璧な形で実現しました。
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生前の空き家問題・介護資金の不安を解消:
万が一お父様が施設に入所し、実家が空き家になった場合でも、長男様が受託者の権限でスムーズに実家を売却し、お父様の介護費用に充てることができるようになりました。
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死後のトラブル(争族)を未然に防止:
遺言書によって長女様への財産分配(預貯金)が明確になり、将来の兄弟間の遺産分割協議が不要になりました。
長男様からは、「信託と遺言を使い分けるなんて思いつきませんでした。父も『これで思い残すことはない』と安心しています」と喜びのお声をいただきました。
5. 担当司法書士よりメッセージ
「家族信託」は万能の魔法ではありません。生前の財産管理には絶大な効果を発揮しますが、死後の財産分与を細かく指定する場合は「遺言」の方が適しているケースも多々あります。
当窓口では、お客様の財産状況やご家族への想いを丁寧にヒアリングし、最適な解決策をご提案いたします。
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