
| 相談者 | 長男様(50代・上尾市在住・会社員) |
| 家族構成 | 母(82歳・実家で一人暮らし)、長男様、長女様(既婚・近隣に在住) |
| 信託財産 | さいたま市内にある実家(一戸建て)、今後の管理・納税用資金としての預貯金200万円 |
1. ご相談時の状況(抱えていた不安と問題点)
さいたま市内の実家で一人暮らしをされている82歳のお母様について、長男様からご相談をいただきました。
ここ半年ほど、お母様に「同じ話を何度も繰り返す」「戸締まりや火の不始末が心配になる」といった認知症の初期症状が見られるようになり、長男様と長女様の間で、将来的に介護施設へ入所してもらう方向で話し合いが進んでいました。
しかし、そこで大きな壁にぶつかります。お母様には手厚い施設に入所できるほどの十分な預貯金がなく、「実家を売却した代金を施設への入居一時金や月々の介護費用に充てる」 ことが絶対条件だったのです。
長男様が独自に調べる中で、以下の深刻なリスクを知り、強い不安を抱えて当窓口にお越しになりました。
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「実家の凍結」リスク:
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売却活動を始める前にお母様の認知症が進行し、意思能力がないと判断されてしまうと、不動産の売買契約を結ぶことができなくなる。
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「成年後見制度」の不自由さ:
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認知症になった後に成年後見人を立てる方法もあるが、家庭裁判所から「本人の居住用不動産の売却」の許可を得るのはハードルが高く、時間もかかる。また、親族が後見人になれるとは限らず、毎月専門職への報酬が発生し続ける。
「母に快適な施設で過ごしてほしいだけなのに、このままでは手遅れになってしまう……」と、ご家族は焦りを感じていらっしゃいました。
2. かなでのご提案・解決策(家族信託の設計)
当窓口で専門家がお母様も含めて面談を行ったところ、お母様自身も「子どもたちに迷惑をかけたくない。しっかりしているうちに、家のことはすべて長男に任せたい」という明確なご意思をお持ちであることが確認できました。
そこで、お母様の意識がはっきりしている今だからこそできる「家族信託(実家の売却プラン)」をご提案し、以下のような設計で信託契約を締結しました。
【家族信託の設計内容】
● 委託者(財産を預ける人) :お母様
● 受託者(財産を管理する人):長男様
● 受益者(財産の利益を得る人):お母様(※これにより贈与税はかかりません)
● 信託監督人(適正な管理を見守る人):司法書士(当窓口の専門家)
具体的な手続きの流れ
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信託契約書の作成と公証役場での手続き:
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ご家族の要望を100%反映した信託契約書を当窓口で作成し、公証役場にて「公正証書」として作成しました。
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実家不動産の信託登記:
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実家の名義を、お母様から「受託者:長男」へと変更する登記手続きを行いました。これにより、形式的な所有者は長男様となり、長男様の印鑑とサインだけでいつでも売却できる状態が整いました。
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信託口口座(しんたくぐちこうざ)の開設:
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実家の維持費や、将来の売却代金を安全に管理するため、金融機関で「長男名義の信託口口座」を開設し、お母様の預貯金から200万円を移動させました。
3. 解決した後の結果とご家族の変化
家族信託を組成したことで、ご家族を取り巻く環境は以下のようにガラリと変わりました。
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将来の資産凍結リスクが完全にゼロに:
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今後、お母様の認知症がどれだけ進行してしまっても、実家の売却権限はすでに長男様に移っているため、いつでも長男様の判断で不動産会社と売却契約を結ぶことができます。
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お母様をベストなタイミングで施設へ:
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お母様の介護度が上がり、施設入所が必要になったタイミングで、実家を慌てずに好条件で売却する余裕が生まれました。売却で得られた資金はすべて信託口口座に入り、そこからお母様の施設費用が支払われるため、長男様や長女様が自腹を切る必要もありません。
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実家の維持管理もスムーズに:
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売却するまでの間、実家の固定資産税の納税や、庭木の剪定、火災保険の更新なども、すべて信託口座のお金を使って長男様が堂々と手続きできるようになりました。
長男様からは、「実家が売れなくなったらどうしようという毎日の不安から解放され、今は穏やかな気持ちで母の介護に向き合えています。母が元気なうちに相談できて本当に良かったです」 と、大変嬉しい感謝のお言葉をいただきました。
4. 担当司法書士よりメッセージ
この事例の最大の勝因は、お母様の認知症の症状がまだ軽度であり、「本人の意思能力がある段階でご相談いただけたこと」に尽きます。
もし、あと数ヶ月ご相談が遅れ、意思疎通が難しくなっていたら、家族信託を組むことはできず、非常に制約の多い「成年後見制度」に頼るしかありませんでした。
「うちの親はまだ大丈夫」と思っていても、認知症はある日突然進行することがあります。「実家を売って親の老後資金にしたい」と考えている方は、親御様が少しでもお元気なうちに、ぜひ一度当窓口の無料相談をご活用ください。ご家族ごとに最適なタイミングとプランをご提案いたします。
かなでの家族信託相談窓口にご相談ください!
- かなでの家族信託相談窓口/運営元:司法書士法人奏
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